「鏡よ鏡、この世で一番大切なものは何?」
なんとも痛快な『ある王子と鏡の対話』でしょかね。掲載は京都新聞。
浜 矩子 (はま のりこ)
と、王子の問いかけ。王子の期待している答えは、ただひとつ。
「それは、あなた様でございます」
ところが、鏡は答える。
「それは、平和憲法でございます」
鏡はさらに言う。
「70年になんなんとするこの間、この憲法のおかげで、わが国は世界に類をみない徹底平和の国として、万国の信頼を頂戴して参りました。
誰一人殺さず、誰一人殺されること無し。
攻撃は最大の防御なり、と申しますが、実は不戦の誓いこそ、最大の防御でございましょう。
あなた様が標榜(ほめたたえ、掲げる)される積極的平和主義も、平和憲法を守り抜くことに、その真髄があるのではございませんか?」
こう言われてしまって、王子はプンプン。
「黙れ黙れ!
そんな軟弱なことでどうする。強いわが国を取り戻すのだ、強い経済を取り戻すのだ。誇りあるわが国を取り戻すのだ。
そのために、わが国は私を必要としているのだ」
鏡は、何も答えない。
気が気でない王子、鏡の答えを変えさせなければならない。
懸命に策を考える王子。
☆自衛の名の下に、海外派兵やりやすく
☆後方支援という目的で、出かけて行ける先を増やす
☆『周辺』という概念を変える
そんな大忙しの間にも、王子は鏡に何かと問いかける。
どう言ってもらえるか気になるのである。
評価されたい。
認めて欲しい。
こんな人に限って思うような評価が得られないと、かんしゃくを起こしてヤジを飛ばしてしまったりしそうだ。
…略…
かくして、王子の承認欲求は満たされな
い。ご機嫌は悪くなるばかりだ。
この物語、どのようなエンディングにいたるのだろうか。
おとぎ話の原則からいえば、魔法の鏡は決してウソをつかないはずだ。
そうであれば、王子に考えを変えてもらうほかない。
なんとも痛快な『ある王子と鏡の対話』でしょかね。掲載は京都新聞。
書いたのはこの方。
出版本も物議を醸し出しているらしい。
どうか、この世から抹殺されないでね❗
【本日の Good job✨】
その実現のために邁進しておくれ、そして、途中で考えが変わってもいいからね。
君の行く道は 希望へと続く❗